水瀬ケンイチさんの「お金は寝かせて増やしなさい」を読みました。良書。
私が投資をはじめたのは、2006年頃。
デイトレーダーなどの短期売買が流行っていて、長期投資なんて言ってるのはさわかみファンドくらいじゃなかったかしら。
短期売買は胡散臭いぜ。これからは長期投資だぜ、と思い、人気のさわかみファンドを買いました。(今だって人気だと思いますが。)投資に目覚めた私は、家にあった木村剛さんの本を読み、そこで、インデックス投資を知ります。
(ちなみにこの本の購入者である父は、なぜかライブドア株に100%集中投資していて、のちに痛い目をみます。 本読んでなかったのかな。)
当時、インデックス投資についての情報はあんまりなくて、この本の著者、水瀬さんの情報量の多いブログを興奮しながら読み漁ったのを覚えています。
インデックスファンドの積立投資をはじめる時にも、すごく参考にさせていただきました。
2008年のリーマンショックで、大暴落した時には、水瀬さんのブログを読んで、「落ち着こう、落ち着こう。株価のバーゲンセールじゃないか。なんなら買い増ししよう。水瀬さんだっていつも通りだし」と心の拠り所にしていました。(もちろん投資は自己責任なので、過剰に水瀬さんを頼ることはしていなかったけれど、それくらいショックな下落率でした。)
リーマンショックは、まじショックでしたが、狼狽売りはせず、その後も私は変わらず淡々と積立投資をし、昨今の株高の恩恵を受け、今に至ります。
本を読んで、あの頃淡々として見えた水瀬さんが、インデックス投資を紹介していたことで誹謗中傷を受けていたなんて。ファンドを売ってしまおうか悩んでいたなんて、と知りました。
金融の中の人は、「10年、20年、30年長期投資しましょう」なんて、さも簡単そうに言います。けれど、実際やってみると、相場が荒れたら心がささくれ気味になるし、株高になると、「そろそろ利益確定した方がいいんじゃない」という誘惑に負けそうになります。
水瀬さんは金融の中の人ではないので、そのあたりの葛藤が書かれていて、インデックス投資は言うは易し行うは難し。でもやっぱりほったらかしで、楽チンでいいわ、と改めて思いました。
インデックス投資とは何ぞやから始まって、出口戦略まで、知りたいことがいろいろ書いてある良書でした。
これから投資を始める人も、今まで投資をしてきた人も、どちらの方にもおすすめです。